ナチュラルハーモニー通信(2018冬号)

こんにちは。

いつもお世話になり有難うございます。

ナチュラルハーモニー代表の宮田です。

早いもので今年も残り1ヶ月半余りになりました。

本年も変わらずご愛顧いただけましたことに

心より感謝申し上げます。

 

さてはて、今年は皆様にとって

どんな年でしたでしょうか。

異常気象や自然災害などに加えて、人口知能の技術、

デジタル革命等による産業のボーダレス化など

来年からの今後の10年は、これまでの10年よりも

凄まじい変化が起こるように感じます。

江戸時代から明治時代へのインパクトのある変化にも

成りかねない・・・。

ちなみに侍の時代だった江戸から明治になったのは、

今からたった150年ほど前だったことを数字で

理解すると、悠久の歴史の中ではたった一瞬にあたる

短い年月の間にどれだけ激動したかを改めて

認識します(^^ゞ

来年は新しい元号になりますね。

先がみえないだけに不安もありますが、

新しい時代をワクワクした気持ちで

迎えたいと思うこの頃です。

 

< 一切皆苦 >

平成の時代を振り返ってみると、

高度経済成長を成し遂げた昭和の振り戻しなのか、

自然との融合やストレスケアのための

リラクゼイションに注目が集まりました。

今後、さらに多様化・複雑化する社会の中で、

生きづらさを感じたり、迷いを感じることが

もっと増えるかもしれません。

そしてそれは全ての人に当てはまります。

 

仏教の開祖、釈迦はインドで釈迦族の王子として

生まれ、後に6年間の苦行の末、自分の心を

深く覗き込みました。

そして「苦しみの原因」と

「苦しみから自由になる方法」

を見出しました。

そこでお釈迦様が悟った真理は「一切皆苦」、

すなわち

「生まれてきた我々の世の中の様相は「苦」である」

と見極めたことでした。

どんなにあがいても自分の思い通りにならないのが

当たり前。

ストレスに勝つことは出来ないよ!という意味です。

その一方で、お釈迦様は、その苦を受け入れた上で

心穏やかに生きる方法について説いています。

その基本的な実践法が座禅で、姿勢を正して

座った状態で行う精神統一ですね。

お釈迦様が自らの体験によって見出した答えは、

宗教として広がりましたが

脳科学の研究が発達した今日では科学者によって

その根拠が裏付けられつつあります。

 

< 意志力の科学 >

スタンフォード大学で健康心理学を専門とする

心理学者のケリー・マクゴニガル氏は

「どうしたら自分の良い状態を引き出せるか」

について答えを見つけたい時の一つの方法として

意志力を発揮できる時の体の生理学的な状況を

理解し、その反応を身体に起こさせることを

提案しています。

 

私たちの体と脳は異常事態下では

「闘争・逃走反応」を起こし、

生命を危険から守ろうと、心臓の鼓動を激しくし、

呼吸も荒く速くなります。

脳と体を総動員して、生きるか死ぬかの

ピンチに立ち向かおうとし、何かあれば

瞬時に行動を起こすための反応です。

 

一方で、私たちには闘争・逃走反応とは

全く逆の本能も備わっていて、科学者はこれを

「休止・計画反応」と呼ぶそうです。

この反応は、生死に関わる危険ではなく、

自分にとって最も大事な価値観や目標から

離れてしまいそうな危機を認識する時のもので、

私たちの体は心拍数が低下し、呼吸も遅くなる

などの反応を起こします。

 

マクゴニガル氏はこの体の反応に注目し、

意志力を上手に働かせて、自分を良い状態に

する方法として、、、

直接考え方を変えようとするよりも、

体の状態を意図的に「休止・計画反応」に近づける

アプローチを薦めています。

例えば、呼吸に意識を集中したり、

呼吸を意識しながら瞑想を行ったりして、

ただゆっくりと心を静めてゆくと、

物事がクリアに見えてきて、新しい捉え方が

できるようになることで、自然にものの見方が

変わってゆくという具合です。

自分の体に注意を払うことで考え方に

大きな変化が現れるわけですね。

座禅によって心を落ち着ける宗教の思想のように、

世界共通の「知恵」と呼ばれるものが

科学的なアプローチによって解き明かされる日も

遠くないかもしれません。♥。・゚♡゚・。