こんにちは。ナチュラルハーモニー代表の宮田です。
平成に引き続き、令和の時代においてもご愛顧頂きますように、なにとぞよろしくお願い申し上げます。
今回は健康や美容上で留意が必要なサンケアについて、なるほどねぇと感じた情報について書いてみました。
よろしければお付き合いください(^-^)
<太陽と生物>
太陽からの光は、光合成をする植物のエネルギー源として生態系の根幹を支えることをはじめ、地球上の全ての生命にとって大変有意義であることは言うまでもありません。
しかし、その一方で太陽の光に含まれる紫外線は、細胞やタンパク質を破壊するエネルギーを持つため、生物にとって有害となる場合もあります。
そこで、紫外線を受けて生きる生物は自身に何らかの防御機構を持つようになりました。
植物では各種のフラボノイドやアントシアニンが、そして、わたし達動物においては皮膚のメラニン色素などが紫外線を吸収する働きを担い、紫外線のエネルギーが体内にまで到達しないようにしてくれています。
表皮の顆粒層のケラトヒアリン顆粒が紫外線を反射するものしかり。
水は紫外線を吸収する性質を持つそうですが、浅瀬に生きる生物も地表と同様に紫外線を受けていると考えられます。
実際、海の浅瀬に生息する海藻(紅藻スサビノリ)などは特定の波長の紫外線を特異的に効率高く吸収できる物質を含み、紫外線からのダメージを防いでいるそうです。面白いですね。
<太陽光線の詳細>
画像は株式会社OES様のHPより
太陽は色々な種類の光線を含んでいます。わたし達は便宜上、nm(ナノメーター)という長さの単位を元に光線の波長(波の幅の長さ)によって分類しています。
1nmは100万分の1ミリで(ハチャメチャ小さいです!)
波長が短い=エネルギーが高い(刺激がある)という特徴があります。
(下のように当たる波の数が、長い波長よりも多くなるから)
紫外線よりももっと波長の短いX線やγ線を病院の検査などで体に当てる際には「鉛板」を使いますね。
あれは、光線を鉛に吸収させて、強いエネルギーから体を保護するためのものなのですね。
太陽光線を構成している9割以上が安全な可視光線と赤外線。 紫外線が7%で、X線やγ線はごく微量だそうです。
よって日常生活で留意すべきは紫外線のみと考えて大丈夫です。
紫外線の波長は200~400nmですが、短い波長の200~300nm付近のものはオゾン層や酸素に吸収されて地表には届きません。
ですから、市場で販売されているサンケア製品で防御の対象となるのは、300~400nm(UV-Bの一部とUV-A)の紫外線です。
<紫外線防御剤(日焼けどめ)の種類>
現在、日焼けどめには、紫外線を「吸収させて防ぐ」あるいは「散乱させて防ぐ」の2つのタイプがあります。
①紫外線吸収剤 ・・・ エネルギーの高い紫外線を熱エネルギーやもっと長い波長の光に変換してくれます。
②紫外線散乱剤 ・・・ 反射や屈折といった物理的なしくみで紫外線をはねかえして防御します。具体的な物質としては酸化チタンや酸化亜鉛など。
顔に全く紫外線が当たらないように、こんな金属の仮面をかぶってしまえば、完璧なのですが実際にはそんなこと出来ないので、その代わりに、ものすごく細かくした仮面の破片をクリームに入れることで、ペタペタ顔に貼り付けようというのが②の企みです。
<日焼けどめの白浮き問題>
高い紫外線防止効果を出そうと、散乱剤を多量に配合することで白浮きが生じます。
なぜかというと、紫外線だけでなく、波長の長い色の光(可視光線)も反射や屈折させてしまうので、色がなくなって見えてしまうのです(^^ゞ
その問題を解決するために注目したのが、散乱剤の粒の大きさ!!
目に見える色の光線の波長は紫外線より長いので、散乱剤の粒の大きさが小さくなると波に当たらなくなり、散乱も無くなります。
紫外線は反射するけれど、色の光はそのまま通過するちょうど良い大きさの酸化チタンとして粒経15~50nmの「微粒子酸化チタン」が開発されました。
その効果を十分発揮させるためには、粒子がダマにならずきれいに分散するコーティングが必要で、化粧品メーカーはその工夫を重ねているようです。
サロンの顧客様に向けては、紫外線防御の必然性はもとより、微粒子が肌理に残らないよう、丁寧なクレンジングを心がけて頂くようにお伝えするのも有意義かと存じます。